聖ベルナデッタとロザリオ
2007年 10月 01日
ベルナデッタは 「わたしはロザリオの祈りしか知りませんでした。」と述懐しています。ベルナデツタはカトリックの信仰告白、イエスご自身が弟子たちに教えた祈り、恵みに満ちたおとめマリアに対する天使の挨拶、それに十字架のしるし、私たちが三位一体の神のものであることを表わす美しい動作、そして天国の永遠の賛美である栄唱、それがベルナデツタが知っているすべてでした。カトリック要理もまだ学んでいないし、まだミサにあずかるためのミサ典書ももっていず、聖務日課も知らない、信心の実践の仕方も、霊的生活への手ほどきも受けていませんでした。しかしその心は非常にまっすぐで、きよらかでありました。ベルナデツタの霊的な歩みは、その生活と共にロザリオの祈りによって始められて行ったのです。彼女は自分の貧しさを深く自覚していました。牧草地で羊の番をしながら、彼女は樹齢百年の栗の木の下に石で小さな祭壇をつくり、聖母マリアのご絵を置き、その前でロザリオの祈りを唱えるのでした。その指が珠から珠へと動く時、この小さな羊飼いの子どもの魂は思いをひそめ、神をみつめるのでした。
十月はロザリオの月です。ロザリオは無学でも誰でも、どこででも唱えることができます。伝統的なロザリオの祈りを、各自家庭やグループで唱えるように努めましょう。
梅原 彰神父
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