カトリック夙川教会月報 巻頭言


by shukugawachurch

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飼い葉桶

                                                       
協力司祭 赤波江 豊
 クリスマスおめでとうございます。
 今年の冬は例年になく寒い気がします。でも寒いからこそ温もりへの憧れが強くなる季節でもあります。私が司祭となった後イタリアに留学していた時、春から秋へかけてはそうでもなかったのですが、一番日本への思いが強くなったのが冬のこの時季でした。日本固有のあの温もり、暖かい風呂、こたつ、鍋料理などです。もちろんイタリアにも温水シャワー、暖房、暖かい料理はありますが、長年慣れ親しんだ日本固有の温もりは忘れられないもので、冬になれば家族は、友達はどうしているのだろうと郷愁を深めたものです。今でも学生や仕事などで家族を離れて暮らす人たちが、家族への思いや温もりを強めるのはこの時季かも知れません。私も司祭になる前、学生で下宿していた頃、ちょうど今の時季でしたが「帰ってこいよ」という歌が流行りました。特に寒い夜道を歩いているときなどよくこの歌が耳に入って家が恋しくなり、たまには家に帰ろうかなと思ったのを覚えています。
 救い主は生まれた後、飼い葉桶に布にくるんで寝かされました。飼い葉桶は馬などが食べる藁などを入れた桶で、馬は時間が来ると藁などを食べるために飼い葉桶のまわりに集まってきます。親元を離れて暮らす若い青年に故郷の父親が「帰ってこいよ」と電話するように、クリスマスになると神様も私たちに飼い葉桶に「帰ってこいよ」と呼びかけているかのようです。飼い葉桶は私たちが本来立ち返るべき魂の故郷だからです。
 よく子どもと一緒に嬉しそうに馬小屋の御像を見つめている大人がいます。クリスマスになると多くの大人が子ども心に帰ります。きっと飼い葉桶の幼子イエスから暖かい神の家に「帰ってこいよ」と呼びかけられているのでしょうね。
 私は今年の十一月から夙川教会に協力司祭として赴任しています。夙川教会は私が司祭となって最初に助任司祭として赴任した教会で、およそ二十年ぶりの帰郷です。この教会にはまた当時からの知り合いの信者さんも多くいて非常に懐かしく、また心強く思います。私もまた皆さんから「帰ってこいよ」と呼びかけられたのかも知れませんね。
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by shukugawachurch | 2014-12-01 00:00